2019-01-01から1年間の記事一覧
ヘミングウェイといえばこれが出てくる。老人が海で大魚と戦う。言ってみればただそれだけの話だが、男のロマンをくすぐってくれるような展開となっている。 サンチャゴは孤独な漁師であり、近所の少年とのみ心を通わせている。少年には漁を教えたりするもの…
どこぞの進学校で教科書替わりに使われていたと名高い小説である。最初に言っておこう。銀の匙は序盤でしか登場しない。しかし、思い出を振り返る1つのスタート地点である。 執筆時期及び時系列に従い、前編と後編に分けられている。前編では幼少期の思い出…
鷲田清一と言えば入試国語でよくお世話になったりするあの哲学者である。関西にゆかりがあるため、もしかしたら私のこれからにおいて繋がりを持つ場面があるかもしれない。割と文体が好きなタイプである。 この本は、読んで字のごとく、哲学の『使い方』を提…
『変身』はカフカの中でもトップクラスに有名なものであろう。主にそれ目当てで読んでみたのだが、他の作品も面白かった。カフカ初心者である私にとってカフカはあまりに一瞬の出来事だったように思われる。 それぞれの作品について述べる。 判決 主人公が友…
タイトルよりも著者に惹かれて読むこととなった。アインシュタインとフロイト?そんな著名人2人が連名で文を書いたとは、どういう経緯があるんだ?どうやら1932年国際連盟がアインシュタインに「いちばん意見を交換したい相手と書簡を交わしてくれ」と依頼した…
この度、なんとなく旧約聖書を手に取ってみた。 私は宗教に特別な知識があるわけでもなく、信心しているわけでもない。しかし未知の領域があるのは些か満足に欠けるところがあり、こんなに有名な本に触れてこないのはよろしくないと思ったのである。 この神…
私は英語に関して、というより語学全般に関して多少の苦手感を抱いている。基本文法や単語を覚えて、こんな感じだろうと組み立ててみても、綺麗な英作文にならない。読むのもひと苦労する。何故だろうか。 それは英語と日本語の差を感じていないからである。…
100冊読むぞ!と決めたので、読了したら感想等ここに記していく。 1冊目は言わずと知れた古典の名著、SFの始祖ヴェルヌの『地底旅行』(光文社、高野優訳)。 この話は主人公アクセルが叔父のリーデンブロック教授に連れられ地底を冒険する体験記となっている…